竜の夢　尼子経久

　竜の夢　尼子経久

近江源氏佐々木の系譜。出雲月山富田城に生まれた経久は大陸交易に一攫千金をねらって破産。城を追われ土工・鉱夫に落ちぶれ、そこではじめて将軍・守護の正体を知る。民の苦をよそに栄華にふけり収奪のみで民を救う意志も能力もない。怒りに燃える経久は「大国主命の志を継ぎ民の楽土をわが手でつくる」と決意。女色に狂う富田城主塩治掃部助を正月の祝いに奇襲して奪還。砂鉄産業を興し一夜にして強国に変身。智と威を武器に血を流さず近隣を制圧。遂に十一ヵ国二百万石の大王国の夢を―。毛利元就の生きた師。恋と熱血の長篇歴史小説。

時代：1467年（応仁元年）～1519年（永正十六年）
著者：神川武利
出版：叢文社
発行：1997年5月

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■　上総介の評価　★★★☆☆
下克上を実践した初の武将・尼子経久の生涯を描いた小説です。当時の全国の六分の一に当たる十一カ国を領した彼の道のりは並大抵のものではなかったでしょうね。しかも一旦城を追われ、流浪の身からですからその器量は相当なものだったことがわかります。ただ、いまいち展開が面白くなかったんで評価は普通。
■　主人公
尼子経久（あまごつねひさ）
■　脇役

■　登場する武将
尼子持久（あまごもちひさ）	尼子清貞（あまごきよさだ）
京極持清（きょうごくもちきよ）	川副忠兵衛（かわぞえちゅうべえ）
松田備前守（まつだびぜんのかみ）	京極政経（きょうごくまさつね）
松田天海（まつだてんかい）	川副新兵衛（かわふくしんべえ）
塩治掃部助（えんやかもんのすけ）	山中勝重（やまなかかつしげ）
亀井秀綱（かめいひでつな）	三沢為幸（みさわためゆき）
吉川経基（きっかわつねもと）	尼子久幸（あまごひさゆき）
大内義興（おおうちよしおき）	桜井宗的（さくらいそうてき）

■　その他の登場人物
＊美禰（みね）	＊美咲（みさき）
＊我阿親方（があおやかた）	＊お由来（おゆき）
＊お鶴（おつる）	お久の方（おひさのかた）

＊印は著者の創作人物または実在したかどうかは不明な人