小早川隆景 毛利を支えた知謀の将

4569574378小早川隆景―毛利を支えた知謀の将 (PHP文庫)
野村 敏雄
PHP研究所 2000-08

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毛利元就の息子として一貫して毛利宗家を支え、のちに豊臣政権の五大老に列する名将・小早川隆景。その堂々たる生涯を描いた歴史長篇。
安芸の小豪族から身を起こし、一代で中国十カ国の大大名となった謀将・毛利元就。彼には、「毛利の両川」として彼の死後も毛利宗家を支え続けた二人の優れた息子があった。吉川元春と小早川隆景。とくに三男・小早川隆景は、長く元就の孫の輝元を補佐し、豊臣政権のなかで毛利家の地位を磐石なものに押し上げていった。本書は、豊臣秀吉も絶大な信頼を寄せた名将・小早川隆景の堂々たる活躍を描いた長編小説である。
父・元就に従って戦塵に生きた青年武将時代から、羽柴秀吉の毛利攻めに冷静に対処、時勢を見誤らずに無事講和を結ぶ壮年期の隆景。やがて秀吉の知遇を得るや、四国攻め、九州攻め、文禄の役と戦功を重ねていく。そして晩年……秀吉の甥であり、のちに関ヶ原の寝返り劇の主役となる金吾中納言秀秋が毛利家の養子になる危険を察した隆景は、秀秋を自らの養子に願い出る苦渋の決断を下す。無私の心に徹し、自らの宿命に殉じた男のさわやかな生涯!


時代:1550年(天文十九年)〜1600年(慶長五年)
著者:野村敏雄
出版:PHP文庫
発行:2000年8月

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 ■ 上総介の評価 ★★★★☆

 沼田・竹原小早川家の統一の時期から没するまでの小早川隆景の生涯を書いた本です。兄の吉川元春とともに宗家・毛利を支えたことは有名ですが、その生涯は治世に優れ、仁愛の将だったという方向で描かれます。特に興味深かったのは、後半の脇役・安国寺恵瓊を皮肉屋として描き、主人公を引き立てていたところ。関ヶ原での毛利の態度についての裏工作などもなかなか面白い発想でした。

 ■ 主人公
小早川隆景(こばやかわたかかげ)

 ■ 脇役
毛利元就(もうりもとなり) 安国寺恵瓊(あんこくじえけい)

 ■ 登場する武将
*磯兼景通(いそかねかげみち) 鵜飼元辰(うかいもとたつ)
乃美景興(のみかげおき) *植松四郎(うえまつしろう)
椋梨清兵衛(むくなしせいべえ) 毛利隆元(もうりたかもと)
吉川元春(きっかわもとはる) 桂元澄(かつらもとずみ)
陶晴賢(すえはるかた) 乃美宗勝(のみむねかつ)
毛利輝元(もうりてるもと) 足利義昭(あしかがよしあき)
豊臣秀吉(とよとみひでよし) 黒田官兵衛(くろだかんべえ)
清水宗治(しみずむねはる) 小早川秀包(こばやかわひでかね)
吉川元長(きっかわもとなが) 吉川広家(きっかわひろいえ)
*辺春義行(へばるよしゆき) 小西行長(こにしゆきなが)
小早川秀秋(こばやかわひであき) *林吉兵衛(はやしきちべえ)

 ■ その他の登場する人物
*珠(たま) *永(えい)
神屋宗湛(かみやそうたん) 島井宗室(しまいそうしつ)
玉仲宗e(ぎょくちゅうそうしゅう)

*印は著者の創作人物または実在したかどうかは不明な人

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2008.12.10
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