反逆

反逆―遠藤周作歴史小説集〈3〉 (遠藤周作歴史小説集 (3))
遠藤周作
講談社 1995-09

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1度でもいい。上さまの……あの顔に……怯えの影を見たい――己れの力に寸分の疑いをもたぬ信長の自信、神をも畏れぬ信長への憎しみ、恐れ、コンプレックス、嫉妬、そして強い執着……村重、光秀、秀吉の心に揺らめく反逆の光を、克明に追う。強き者に翻弄される弱き者たちの論理と心理を描ききった歴史大作。

時代：1571年（元亀二年）～1583年（天正十一年）
著者：遠藤周作
出版：講談社文庫
発行1995年09月

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■　上総介の評価　★★★★☆
織田信長を軸に、上巻は荒木村重が中心で下巻は明智光秀が中心となっている。彼らの反逆に至る心の動きを通して、人間の持つ弱き心や逃げの心を描いている。そして村重の侍臣として登場する架空の人物・竹井藤蔵は、著者の祖先の一族を登場させているという。
■　主人公
荒木村重（あらきむらしげ）	明智光秀（あけちみつひで）

■　脇役
織田信長（おだのぶなが）	＊竹井藤蔵（たけいとうぞう）

■　登場する武将
万見重元（まんみしげもと）	＊磯見重左衛門（いそみじゅうざえもん）
和田太郎（わだたろう）	羽柴秀吉（はしばひでよし）
高山右近（たかやまうこん）	中川清秀（なががわきよひで）
荒木久左衛門（あらききゅうざえもん）	細川藤孝（ほそかわふじたか）
松永久秀（まつながひさひで）	荒木村次（あらきむらつぐ）
高山飛騨守（たかやまひだのかみ）	黒田官兵衛（くろだかんべえ）
＊竹井氏高（たけいうじたか）	口羽春良（くちばはるよし）
＊竹井又太郎（たけいまたたろう）	宮脇平四郎（みやわきへいしろう）
中西新八郎（なかにししんぱちろう）	乾助三郎（いぬいすけさぶろう）
＊志方左助（しかたさすけ）	加藤虎之助（かとうとらのすけ）
滝川一益（たきがわかずます）	佐久間信盛（さくまのぶもり）
佐久間正勝（さくままさかつ）	阿閉貞征（あつじさだゆき）
徳川家康（とくがわいえやす）	斎藤利三（さいとうとしみつ）
明智秀満（あけちひでみつ）	溝尾勝兵衛（みぞおしょうべえ）
柴田勝家（しばたかついえ）	前田利家（まえだとしいえ）
佐久間盛政（さくまもりまさ）	羽柴秀長（はしばひでなが）

■　その他の登場人物
ヴァリニヤーノ	ロレンソ
小西隆佐（こにしりゅうさ）	だし
＊れん	顕如（けんにょ）
オルガンチーノ	＊阿古（あこ）
松井友閑（まついゆうかん）	＊与平（よへい）
＊堀井右三郎（ほりいうさぶろう）	さと
＊五郎左衛門（ごろうざえもん）	お市（おいち）

＊印は著者の創作人物または実在したかどうかは不明な人