権謀

権謀 (上) (文春文庫)
早乙女貢
文芸春秋 1979-01

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時は戦国時代。松永弾正のような出自もわからぬ、素性の卑しい男がのし上がるには、正常な手段をもってしてはむずかしい時代であった。では、天下に名をとどろかすにはどうしたらいいか。弾正は己が心に固く誓う。「神も仏も良心も捨てるのだ。人間性を捨て去るのだ」。非常を武器に、野望に燃え天下を狙う梟雄の半生を描く長編。

権謀下　文春文庫 230-2
早乙女貢
文藝春秋 1979-01

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この世はただ勝つこと。生きるというのは、人の上に立ち支配する権力を得ることだ。野望に燃えてつき進んできた戦国の梟雄・松永弾正。だが織田信長の出現によって彼の野心はもろくもついえさっていくのである‥‥。乱世に題材をとり、若武者・城之介、その恋人夕月、幻術使い果心居士たちがおりなす戦国の人間絵巻。

時代：1565年（永禄八年）～1566年（永禄九年）
著者：早乙女貢
出版：文春文庫
発行：1979年1月

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■　上総介の評価　★★★★☆
戦国の大悪人・松永弾正久秀の半生について書かれた作品です。前半は城之介という人物が中心で、夕月との恋を、後半は久秀の三好一族暗殺の経緯や三好家の乗っ取りへの策謀が描かれます。なかなかお話は面白いのですが、そこまで書くと官能小説だよ、という場面がやはり多かったのでした。
■　主人公
松永弾正（まつながだんじょう）

■　脇役
＊城之介（じょうのすけ）	＊夕月（ゆうづき）
＊南蛮屋十兵衛（なんばんやじゅうべえ）

■　登場する武将
長崎甚左衛門（ながさじんざえもん）	＊戸町重方（とまちしげかた）
小西弥九郎（こにしやくろう）	足利義輝（あしかがよしてる）
三好長逸（みよしながゆき）	三好政康（みよしまさやす）
岩成友通（いわなりともみち）	＊池田丹後守（いけだたんごのかみ）
＊池田主殿（いけだとのも）	進士美作守（しんじみまさかのかみ）
＊林久太夫（はやしきゅうだゆう）	美濃屋小四郎（みのやこしろう）
平田和泉守（ひらたいずみのかみ）	松永久通（まつながひさみち）
三好義継（みよしよしつぐ）	＊摂津糸千代丸（せっついとちよまる）

■　その他の登場人物
＊おつる	＊弥助（やすけ）
＊果心居士（かしんこじ）	＊八丁徳（はっちょうとく）
＊美沙（みさ）	＊矢太（やた）
＊団六（だんろく）	＊赤目ノ木鼠（あかめのきねずみ）
小西隆佐（こにしりゅうさ）	＊お孝（おたか）
＊北ノ方（きたのかた）	＊小侍従（こじじゅう）
＊名張ノ銅七（なばりのどうしち）	＊万兵衛（まんべえ）

＊印は著者の創作人物または実在したかどうかは不明な人